不動産の相続の手続き
1 不動産の相続の手続きについて
誰が不動産の所有者なのかが分からないと、安心して取引を行うことができません。
そこで国は、不動産の所有者が誰なのかという情報を管理しています。
不動産の所有者が亡くなった場合、不動産を相続した相続人は、国に対して、所有者が亡くなったことや、不動産の所有者が変わったことを申告しなければなりません。
2 不動産の相続の手続きをしない場合のデメリット
法改正により、不動産の相続の手続きが義務化されました。
この義務に違反すると、10万円以下の過料の対象になってしまいます。
10万円以下の過料という言葉から、「それは大きな不利益だ」と考える方もいれば、「それで済むなら、別に構わない」と考えた方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、不動産の相続手続きを行わないと、過料以外にも様々なデメリットが発生します。
まず、相続の手続きをしないと、不動産を売却したり、誰かに貸したりということができません。
また、長期間不動産の相続手続きをしないままでいると、次の世代の相続が発生してしまうことがあります。
例えば、父が亡くなり、長男と二男が相続人となったとします。
その長男と二男に、それぞれ子が3人ずついる場合、次の世代は最低でも6人の相続人がいることになります。
さらに、その次の世代に3人ずつ子がいると、最低でも18人相続人がいることになります。
このように、不動産の相続の手続きを放置していると、どんどん相続人の数が増えてしまい、相続手続きが困難になります。
そのため、相続発生後は不動産の相続手続きを速やかに行う必要があります。
3 不動産の相続手続きの方法
⑴ 不動産の調査
まずは、亡くなった方がどんな不動産を所有していたかを調査します。
中には、亡くなった方の上の世代の方が所有していた不動産で、まだ相続の手続きがされていない不動産が存在するケースもあるため、注意が必要です。
具体的な調査の方法として、市区町村役場で、固定資産税評価証明書や名寄帳を入手します。
ただし、これらから分かるのはあくまで、「その市区町村にある不動産の一覧表」です。
亡くなった方が他の市区町村に不動産を持っている可能性がある場合は、それらの市町村にも書類を請求する必要があります。
⑵ 不動産の所有者の決定
次に、相続人で話し合って、誰が不動産を相続するのかを決めます。
相続人間でトラブルになってしまった場合は、裁判所で不動産の分け方を決めることもあります。
遺言書で不動産の所有者が指定されている場合、それに従って不動産の分け方が決まるため、話し合いをする必要はありません。
⑶ 遺産分割協議書の作成
誰が不動産を相続するのかについて、合意書を作成します。
誰かの単独名義にする場合や、相続人同士で共有名義にする場合など、様々なバリエーションがあります。
⑷ 法務局へ申請
不動産の相続の手続きは、法務局で行います。
参考リンク:大阪法務局・法務局・管轄のご案内・大阪法務局 不動産登記/商業・法人登記の管轄区域一覧
この際、戸籍謄本や、遺産分割協議書などの必要書類を法務局に提出します。
どのような種類の書類が必要かは、誰が不動産を取得するかによって異なります。
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